名乗るほどの名もない更新

今日は色々とひどい(体的な意味で)ので小説だけはっつける。

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「機動生命体」

#0000,0001,1011
「かわいそうって、どういう意味?」
「……作られて、何も分からないまま、苦痛と恐怖だけを与えられて、叫び続けてる」
「恐怖?」
「彼は、多分何も知らされていない。この世界のことも。恐怖って、無知から生み出される。そう思わない?」
「でも、あれは人間じゃなくてプロジェリアでしょ?」
「私たちだって人間じゃないわ」
彼の事をかわいそうだと思うのは、彼が人間の姿をしているからだろうか。苦しんでいるように見えるのはただ意味のない人間の模倣なのかもしれない。私たちも、そうなのかもしれない。

#0000,0001,1100
頭を床に打ち付けていた少年が、立ち上がり、フラフラとこちらへ歩み寄ってくる。
「ユニ……!」
少年の視線には、今までと違い、明確な敵意が感じられた。苦痛の理由を探して、目に入る誰かを憎んでいる、そんな風に見えた。
老場プロジェリア・フィールドが強くなる。私の短くそろえた髪が逆立ち、プチプチと千切れていく。
少年が私の両肩に手を置く。足元が陥没し、鎖骨が砕ける。凄まじい力だ。
憎しみの塊のような瞳が私を捉える。私はその瞳に吸い込まれそうな感覚にとらわれる。ただ純粋に憎しみだけを湛えた瞳。全てをどうでもよく考えている私とは、対照的だ。
少年はそのまま私の肩を掴み、壁に叩きつける。

“名乗るほどの名もない更新” への2件のフィードバック

    1. aihara

      巻き爪ロボだっけか。
      おんなじような症状で整形外科行ったら「ほっとけば直る」と言われたので消毒しながら放っておくことにした。
      指と爪の隙間から肉腫みたいなものがわいてきて、見た目が少しグロい。

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